目次
札幌市でアスベスト補助制度を調べるときの出発点
まず押さえておきたいのは、札幌市に「民間建築物吹付けアスベスト対策促進事業」という制度があることです。所管は都市局建築指導部建築安全推進課(市役所本庁舎2階)で、申請前に公式サイトやパンフレットで最新情報を確認することが前提になります。
調査と除去で制度の見方が変わる理由
調査(分析調査)は、市が費用を負担して専門の調査者を派遣する仕組みです。費用は無料ですが、「吹付けアスベスト等が施工されているおそれのある建材」に限り対象となります。 除去等工事は別の申請で、工事費の3分の2を補助(上限120万円)する制度です。調査の結果を受けて、アスベストが確認されてから動くのが基本の流れです。調査と工事では、同じアスベスト対策でも確認する書類や順番が変わります。対象になりやすい建物と対象外になる建材
迷いやすいのが、建材の種類による対象・対象外の線引きです。制度の対象となるのは「吹付けアスベスト」と「吹付けロックウール(含有率0.1%超)」に限られています。 外壁のサイディング、スレート板、配管の保温材、外壁に塗った吹付塗材(リシンなど)は対象外です。「アスベストが使われているかもしれない」と思っても、建材の種類によっては補助の対象にならないケースがあるので、先に確認しておく価値があります。- 対象の建材
- 吹付けアスベスト、吹付けロックウール(含有率0.1%超)
- 対象外の建材(例)
- 外壁吹付塗材、スレートボード、サイディング、配管保温材、吹付けバーミキュライト
補助を申請できる人と建物の条件
申請できるのは、対象建築物の所有者が基本です。マンションの共用部分であれば管理組合、区分所有建物の専有部分なら区分所有者が対象になります。 市税の滞納がないこと、国・地方公共団体ではないこと、建築基準法の規定に適合した建物であること、といった条件もあります。なお、建築物の解体に伴うアスベスト除去工事も対象になる場合がありますが、解体費用全体ではなく、アスベスト除去工事部分が明確に分かる見積書が必要です。解体と合わせて進める場合は、早めに建築安全推進課へ確認しておくと安心です。事前相談は必須ではないが動きやすくなる
申請前の事前相談は、制度上「必須」とはされていません。ただ、必要書類が多い制度なので、書類の不足で差し戻しになると、その分だけ時間がかかる可能性があります。 パンフレットでは、事前相談は「必須ではない」とされていますが、申請は窓口への持参または郵送で行います。分からない点があれば、建築安全推進課(011-211-2867)に問い合わせておくと、その後の動きが整理しやすいです。 書類の不備で差し戻しになると受付期間が迫るので、早めに動いておくと安心です着工前に申請が必要な理由と注意点
工事契約や各機関への届出を含む着工より前に、補助金交付申請と交付決定が必要です。これは制度上の重要な条件で、工事を先に始めてしまうと補助の対象から外れる可能性があります。 申請から交付決定通知まで約1か月かかります(郵送)。受付期間は年度ごとに変わるので、余裕を持って動き始める必要があります。2026年度は5月8日から9月25日まで受付で、先着順、予算に達し次第終了とされています。公開時点の受付状況は、必ず札幌市公式ページで確認してください。除去等工事補助の申請手順を整理する
除去等工事補助の流れを順番で見ておくと、全体の見通しが立ちやすいです。STEP
事前調査(図面・目視)
有資格者に依頼し、吹付け建材の種類と場所を特定します。
STEP
補助金交付申請(着工前)
申請書と必要書類を、市役所2階の窓口へ持参または郵送で提出します。
STEP
交付決定通知を受け取る
通知が届いてから、工事請負契約と各機関への届出を行います。
STEP
除去等工事の実施
計画書に基づいて工事を進め、完了後に必要な写真や測定結果をそろえます。
STEP
完了報告と補助金交付
完了報告後、補助金額確定通知を受け、その後に完了報告時に記載した口座へ交付されます。
見積書の確認で費用の分かれ方を見ておく
見積書の受け取り方で、あとで迷いやすい場面があります。補助対象になるのはアスベスト対策部分に限られるので、工事全体の金額と、アスベスト除去部分の金額が別々に分かる見積書が必要です。 また、消費税相当額は補助の計算から除かれ、千円未満は切り捨てとなります。金額が大きいほど端数の影響も出やすい仕組みです。業者に「アスベスト部分を分けた見積書にしてほしい」と先に伝えておくと、申請書類が整いやすいです。よくある失敗と対象外になりやすいケース
注意したいのは、工事の契約を先に進めてしまうパターンです。交付決定前に契約や届出を行うと、補助の対象から外れる可能性があります。順番を間違えると後から修正がきかない点が、このテーマでいちばん気をつけたいところです。-
- 着工前に申請せず工事を先に始めてしまった
-
- 対象外建材(外壁塗材など)を対象と思い込んでいた
-
- 受付期間を過ぎてから気づいた
-
- 解体費用全体まで補助対象になると思い込んでいた
-
- 見積書にアスベスト部分が分けて記載されていなかった












