【札幌市】分籍届の出し方|届出先・新本籍・名字や相続はどうなる?

分籍届と聞くと、「親の戸籍から出る手続き?」「名字も変わる?」「親が亡くなったときの相続はどうなる?」と、分からないことがいくつも出てきますよね。

札幌市で手続きをするなら、誰が分籍できるのか、どの窓口へ出すのか、新しい本籍をどうするのかも先に知っておきたいところです。

『東区どさんこプレス』のエリア担当ライター、ハルです。区役所の手続きは、書類を書き始める前に「自分が対象なのか」「何が変わって、何が変わらないのか」を整理しておくと迷いにくくなります。

ここでは、分籍の基本から、分籍を検討する場面、名字や親子関係・相続への影響、札幌市での届出先まで順に見ていきます。

目次

分籍届は自分だけの戸籍を作る届出

分籍届は、現在入っている戸籍から本人が抜け、自分を筆頭者とする新しい戸籍を作るための届出です。

たとえば、親を筆頭者とする戸籍に入っている成年の子が、何らかの事情からその戸籍を離れ、自分だけの戸籍を作りたいと考える場合などに分籍を検討することがあります。

ただし、「親の戸籍から出る場合は必ず分籍する」という意味ではありません。婚姻など、別の届出によって現在の戸籍から除かれたり、新しい戸籍が作られたりする場合もあります。

分籍の意味

現在の戸籍から分かれ、本人を筆頭者とする単独の戸籍を作る届出です。

届出人

分籍する本人が届出人になります。

届出の時期

分籍する日に届け出ます。

まずは「家族との関係を変える手続き」ではなく、「戸籍を分けて自分の戸籍を作る手続き」と考えると整理しやすくなります。

分籍を考えるのはどんなとき?

分籍には「この理由がなければできない」という使い道が決められているわけではありません。現在の戸籍から分かれ、自分を筆頭者とする戸籍を作りたい場合に検討する手続きです。

たとえば、成年になっても親を筆頭者とする戸籍に入っていて、事情があって自分だけの戸籍を持ちたい場合などがイメージしやすいでしょう。

一方で、家族と別居する、親から経済的に独立する、住所を変更するといったことだけで分籍が必要になるわけではありません。住所と本籍は別のものだからです。

「今の戸籍から出たい」という理由だけで手続きを急ぐより、分籍によって何が変わるのかを先に確認してから考えるほうが迷いにくくなります。

分籍しても名字は変わりません

ここは特に間違えやすいところです。

分籍は名字を変えるための手続きではありません。

親の戸籍から分かれて自分だけの戸籍を作っても、分籍したことだけを理由に氏(名字)が変わるわけではありません。

「親とは違う名字にしたい」「現在の名字そのものを変えたい」という場合は、分籍とは別の手続きになります。事情によって必要な手続きが異なるため、札幌市の戸籍係や家庭裁判所の案内を確認してください。

つまり、「親の戸籍から出ること」と「親と違う名字にすること」は分けて考える必要があります。

分籍できる人には条件があります

札幌市の案内では、分籍できるのは成年に達した人で、現在の戸籍の筆頭者とその配偶者ではない人です。

18歳未満の人、戸籍の筆頭者、その配偶者は分籍できません。

ハル

最初に「今の戸籍で自分がどの立場なのか」を確認します

親を筆頭者とする戸籍に入っている成年の子であれば対象になることがありますが、まずは現在の戸籍で筆頭者や配偶者として記載されていないかを確認します。

届出書を先に書き始めるより、ここを確認してから進めるほうが無駄がありません。

分籍しても親子関係はなくなりません

分籍すると親の戸籍から本人の記載は除かれ、新しい戸籍へ移ります。

ただし、戸籍が別になったからといって、親子やきょうだいなどの親族関係そのものがなくなるわけではありません。

分籍は親子関係を解消する届出ではありません。

「親の戸籍から抜ければ、法律上も親と関係がなくなる」と考えている場合は、ここを一度整理しておきたいところです。

家族との距離の取り方と、戸籍上・法律上の親族関係は同じではありません。分籍したい理由に家族関係が関係している場合ほど、この違いを確認してから判断するほうがよさそうです。

分籍した子も親の相続人になります

もう一つ気になるのが、「親の戸籍から分籍したら、親が亡くなったときに相続できなくなるの?」という点です。

分籍して戸籍が別になっていても、親子関係そのものは変わりません。そのため、親が亡くなった場合、分籍した子も原則として子として相続人になります。

同じ戸籍に入っているかどうかだけで、親の相続人になるかどうかが決まるわけではありません。

相続手続きでは、亡くなった人の戸籍をたどり、親子関係や相続人を確認していくことになります。分籍によって途中で新しい戸籍が作られていても、以前の戸籍とのつながりをたどることができます。

ただし、相続放棄、相続人の廃除、相続欠格、養子関係など個別の事情がある場合は結論が異なることがあります。実際の相続について判断が必要な場合は、戸籍だけで自己判断せず、専門家や関係機関へ相談してください。

一度分籍すると元の戸籍へ戻れません

分籍を考えるうえで、もう一つ先に知っておきたいことがあります。

一度分籍すると、分籍前の元の戸籍へ戻ることはできません。

新しい戸籍を作れることだけを見て決めるのではなく、「あとから気が変わっても元の戸籍には戻れない」という点まで含めて考える必要があります。

提出できる状態になっていても、急ぐ理由がなければ、分籍したい理由や今後の戸籍の使い方を一度整理してから提出しても遅くありません。

新しい本籍は届出前に決めます

分籍すると、自分を筆頭者とする新しい戸籍が作られるため、分籍届には新しい本籍を記入します。

本籍は現在住んでいる住所と必ず同じである必要はありません。

ただし、普段使っている住所表示をそのまま本籍として記入できるとは限りません。新本籍として記載する場所の表示が分からない場合は、届出前に戸籍係へ確認しておくと書き直しを避けやすくなります。

  • 現在の戸籍で自分が分籍できる立場か
  • 新しい本籍をどこにするか
  • どの窓口へ提出するか

この3つを先に整理しておくと、届出書を書くときにも迷いにくくなります。

札幌市の分籍届は区役所などで出せます

札幌市では、各区役所の戸籍住民課と篠路・定山渓出張所が分籍届の受付窓口です。

市役所住民情報課や大通証明サービスコーナーなどでは受け付けていないため、窓口を間違えないようにします。

届出先にできるのは、本人の現在の本籍地、届出人の所在地(一時的な居所を含む)、新本籍地に当たる市区町村です。

届出先の基準札幌市での主な窓口
現在の本籍地該当する区役所戸籍住民課など
住所地や一時的な居所該当する区役所戸籍住民課など
新しい本籍地該当する区役所戸籍住民課など

「札幌市内なら好きな区役所を選べる」という意味ではないため、自分の場合はどの届出地に当たるのかを確認してから向かいます。

東区で手続きを考えている場合も、東区役所が自分の届出先に当たるかを先に見ておくと動きやすくなります。

届出前に用意するものを確認します

札幌市の案内では、提出書類は分籍届です。

自宅で届書を印刷する場合はA4用紙を使用し、感熱紙は使えません。

届出人は分籍する本人で、届書の署名欄も本人が自署します。本人が署名した届書を窓口へ持参する人は本人以外でもよく、その場合は使者扱いとなり、札幌市の案内では委任状は不要とされています。

戸籍届出時の戸籍証明書等の添付は原則不要になっています。ただし、自分の戸籍の状態や記入方法に分からないところがある場合は、提出前に戸籍係へ確認しておくと進めやすくなります。

STEP
まず現在の戸籍で自分の立場を見る

18歳以上か、筆頭者やその配偶者ではないかを確認します。

STEP
新本籍を決める

本籍として記入する場所と表示を確認します。

STEP
届出先を確認する

現在の本籍地、所在地、新本籍地のどこで提出するか整理します。

受付時間と休日の扱いも確認します

札幌市の通常窓口の受付時間は、平日8時45分から17時15分です。

各区役所では、この時間外や土曜日・日曜日・祝日も届出を受け付けていますが、日直員などが取り扱う形になります。

休日や夜間は、その場で書類の内容を詳しく確認してもらえない場合があります。札幌市も、できるだけ平日の時間内に戸籍係で下調べしておくよう案内しています。

記入方法や新本籍に不安があるなら、いきなり時間外に提出するより、平日に一度問い合わせておくほうが確実です。

受付方法などが変わる可能性もあるため、実際に出向く前には札幌市公式ページで最新情報を確認してください。

提出後に戸籍証明書が必要なら時期も確認

分籍後は、自分を筆頭者とする新しい戸籍が作られます。

ただし、届出をした直後に新しい戸籍証明書を取得できるとは限りません。

相続、婚姻、パスポートなど、近いうちに戸籍証明書を使う予定がある場合は、「いつから新しい戸籍証明書を取れるのか」まで窓口で確認しておくと予定を立てやすくなります。

分籍そのものの手続きだけを見るのではなく、その後に戸籍を使う予定があるかまで一緒に考えておくのがポイントです。

分籍前に確認したい3つのこと

ここまでを整理すると、分籍届を書く前に確認したいのは次の3つです。

  • 自分は分籍できる立場なのか
  • 分籍で変えたいことは本当に「戸籍」なのか
  • 名字や家族関係まで変わると思っていないか

特に、「親の戸籍から出たい」「親とは違う名字にしたい」「親との関係をなくしたい」という希望は、それぞれ同じ手続きではありません。

分籍でできるのは、自分を筆頭者とする別の戸籍を作ることです。名字を変える手続きでも、親子関係をなくす手続きでもありません。

また、分籍後も親子関係が続くため、親が亡くなれば原則として子として相続人になります。

この違いが分かってから、「それでも自分がしたいのは分籍なのか」を考えると判断しやすくなります。

分籍届で迷うみなさんへ

分籍について調べ始めたら、最初から届出書を書く必要はありません。

まず現在の戸籍を確認して、「自分は筆頭者やその配偶者ではないか」「新しい本籍をどこにするか」「何のために分籍したいのか」を紙に書いてみると整理しやすくなります。

名字を変えたい、親族関係や相続について心配があるなど、分籍だけでは解決しない疑問が出てきた場合は、その部分だけを戸籍係や専門機関へ確認します。

札幌市で手続きを進めるときは、まず自分の戸籍上の立場と届出先を確認するところからで十分です。「分籍すると何が変わり、何が変わらないのか」が分かってから、提出するかどうかを決めてみてください。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「東区どさんこプレス」ハル

札幌生まれ札幌育ちのどさんこライターのハルです。地域情報メディア『東区どさんこプレス』で、暮らしに役立つ地元情報を発信しています。

注目記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次