【十勝岳】白金温泉へ行く前に確認したい|入山規制後の道路・温泉情報

9月19日から23日までの連休に、温泉や紅葉を楽しみに札幌など道央圏から美瑛・上富良野、十勝方面へ車で出かける予定を立てていた人もいるのではないでしょうか。

そんな中で「十勝岳の噴火警戒レベルが3に上がった」と聞くと、白金温泉まで行ってよいのか、十勝方面へ向かう道に影響はないのか、予約している温泉宿は大丈夫なのか気になりますよね。

東区どさんこプレスのエリア担当、ハルです。道央圏で火山の噴火というと、わたしは有珠山を思い浮かべます。母からは、1977年の噴火のときに札幌市内でも火山灰が降ったと聞いてきました。

十勝岳と札幌は離れていますし、今回の警戒レベル3が十勝方面全体への避難を意味するわけではありません。それでも「離れているから大丈夫」と距離だけで決めず、出発する日に火山情報と通る道を確認しておく。今回は、そんな目線で現在の状況を整理します。

※本文は2026年9月15日時点の公式情報をもとにしています。火山活動や道路、施設の状況は変わる可能性があるため、出発前に最新情報をご確認ください。

目次

十勝岳は9月12日に噴火警戒レベル3へ

十勝岳では、山体付近を震源とする振幅の大きな火山性地震が増えていることなどから、9月12日午前9時30分に噴火警戒レベルが2から3の「入山規制」へ引き上げられました。

気象庁は、62-2火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う大きな噴石に警戒するよう呼びかけています。風下側では、火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれもあるとしています。

ここで気をつけたいのは、レベル3になったからといって、美瑛や上富良野、十勝方面のすべてが立ち入りできなくなったわけではないことです。

一方で、火口に近い登山道や温泉、道路では実際に規制が出ています。旅行を全部取りやめるかどうかを先に考えるより、まず自分が行く場所と通る道を一つずつ確認するほうが判断しやすくなります。

白金温泉と十勝岳温泉は状況が違う

美瑛町は、今回の規制について白金地区や居住地区への規制ではないと案内しており、白金温泉地区は平常営業としています。

「十勝岳の近くだから白金温泉も行けない」と一まとめにする必要はありません。ただし、白金温泉から山側へ進む道路には規制があります。宿や観光地が営業していることと、そこから先の道路を通れることは別に見ておきたいところです。

一方、上富良野町側の十勝岳温泉や吹上温泉地区では状況が異なります。十勝岳温泉地区の凌雲閣とカミホロ荘については通常営業の案内が出ていますが、65歳以上の人には利用上の制限があります。吹上温泉保養センター白銀荘は休館、吹上露天の湯は閉鎖となっています。

凌雲閣では、公式情報で65歳以上の日帰り入浴を控えるよう案内しています。宿泊か日帰り入浴かでも条件が違う可能性があるため、予約している人は施設の最新情報を確認しておくと安心です。

道道966号は一部通行止め 吹上温泉地区には入れない

車で向かう人は、施設情報と同じくらい道路情報を見ておきたいところです。

道道966号(十勝岳温泉美瑛線・十勝岳スカイライン)は、上富良野町国有林の十勝岳ゲートから、美瑛町国有林の望岳台ゲートまでが通行止めとなっています。通行止めは9月12日午後1時からで、解除時期は未定と案内されています。

この規制により、吹上温泉地区へ立ち入ることはできません。また、白金温泉側から十勝岳温泉へ山側の道を通り抜けることもできません。

十勝岳温泉へ向かう場合は、上富良野町市街から道道291号を利用するよう案内されています。

ハル

宿が営業していても、いつもの道で行けるとは限らないんですね

札幌方面からナビに目的地だけを入れて出発すると、普段使っていた景観ルートや通り抜けを案内されることもあります。出発前に「どの道から宿へ入るか」まで見ておくと、山道に入ってから予定を組み直さずに済みます。

登山をしなくても規制場所は確認しておきたい

登山が目的ではなくても、紅葉や温泉を目的に山側へ向かう予定なら、登山口や規制区域との位置関係は見ておきたいところです。

上富良野町内から十勝岳温泉登山口や吹上登山口を利用して大雪山連峰方面へ向かう登山は、全面禁止と案内されています。

白金温泉へ行く人

白金温泉地区そのものは規制対象ではありません。宿や観光地の営業情報と、山側へ抜ける道路を分けて確認します。

十勝岳温泉へ行く人

施設の営業状況と利用条件を確認し、上富良野市街から道道291号で向かう経路を確認します。

吹上温泉へ行く予定だった人

現在は吹上温泉地区へ立ち入れない案内です。白銀荘は休館、吹上露天の湯も閉鎖されています。

町営バスも停まらない場所がある

車ではなくバスを利用する場合も確認が必要です。

上富良野町営バスは通常ダイヤの案内ですが、吹上露天の湯と白銀荘のバス停には停車しないとされています。

「バスは通常運行しているから大丈夫」と考えるのではなく、目的の停留所に停まるかまで確認しておくと安心です。

道央圏で噴火というと、有珠山を思い出す人も

札幌など道央圏で暮らしていると、火山の噴火と聞いて有珠山を思い出す人もいるかもしれません。

有珠山では1977年8月に噴火が始まり、その後1978年まで噴火活動が続きました。2000年3月にも再び噴火しています。

わたしの母からは、1977年の噴火のときに札幌市内でも火山灰が降ってきたと聞いています。これは家族から聞いてきた当時の記憶ですが、子どものころから「噴火すると、山のすぐ近くだけの話ではないこともある」と感じるきっかけになっていました。

実際、2000年の有珠山噴火では、風下側の約75km離れた千歳でも微量の降灰が確認されています。

もちろん、これは有珠山の過去の事例であって、今回の十勝岳で札幌に火山灰が降るという意味ではありません。ただ、火山灰は風向きによって影響する場所が変わります。十勝岳から離れた地域へ向かう場合でも、「距離があるから関係ない」と決めず、その日の気象庁の情報を見ておく理由の一つにはなります。

十勝方面へ向かう予定なら「十勝岳」と「目的地」を分けて見る

札幌から狩勝峠方面や十勝地方へ向かう予定の人は、「十勝岳」という名前だけを見て、十勝方面全体へ行けないように感じるかもしれません。

気象庁の警報では富良野市、美瑛町、上富良野町、南富良野町、新得町が対象市町村に含まれていますが、大きな噴石への警戒が必要とされている中心は62-2火口から概ね3kmの範囲です。

そのため、十勝方面へ行く予定だから一律に中止と考えるより、目的地がどこにあるのか、途中で十勝岳周辺の山道や規制道路を使うのかを分けて確認するのが現実的です。

反対に、目的地が規制区域から離れていても、当日の火山情報を見なくてよいという意味でもありません。風向きや火山活動は変わるため、出発する朝に一度確認しておくと判断しやすくなります。

出発前はこの順番で見ると迷いにくい

火山のニュースを一つずつ追っていると、何を見ればよいのか分からなくなることがあります。旅行前なら、次の順番で確認すると整理しやすいです。

  • 気象庁で、十勝岳の噴火警戒レベルと火口周辺の警戒範囲を見る
  • 美瑛町・上富良野町などの自治体情報で、避難や立ち入り規制を見る
  • 道路情報で、自分が使うルートの通行止めを見る
  • 最後に宿や温泉施設の営業・利用条件を確認する

宿へ問い合わせる場合も、「営業していますか」だけでなく「札幌方面から車で行く場合、現在はどの道から入ればよいですか」と聞くと、到着経路まで一度に確認できます。

火山灰は風向きも一緒に見る

気象庁は十勝岳について、風下側では火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあるとしています。

火口から何km離れているかだけではなく、その日の火山情報と風向きを合わせて見るのがポイントです。

「道央圏にも降灰する」というわけではありません。必要以上に心配するのではなく、出発日の朝に情報を更新して、その日の予定を変える必要があるか判断できる状態にしておくのがよさそうです。

連休に出かけるなら予約時より「出発当日」の情報を

連休に合わせて、すでに温泉宿やホテルを予約している人もいると思います。

予約したときには通れた道が、出発するときも同じとは限りません。反対に、十勝岳のニュースを見て旅行全体をあきらめなくても、目的地によっては通常通り利用できる場所もあります。

予定先に確認すること
白金温泉・美瑛観光施設の営業、山側へ抜ける道路を使わないか
十勝岳温泉施設の利用条件、道道291号からの到着経路
吹上温泉立ち入り規制、施設の休館・閉鎖状況
登山・山側の散策入山規制の範囲、登山口の利用可否
十勝方面へのドライブ目的地と十勝岳周辺を通るルートを分けて確認

「離れているから大丈夫」でも「全部危険」でもなく

火山のニュースを見ると、予定をそのままにしてよいのか迷います。

道央圏に暮らしていると、有珠山の噴火を経験した人や、家族から当時の話を聞いてきた人もいると思います。わたしにとっても、母から聞いた札幌での降灰の話は、火山を距離だけで判断しないほうがよいと考えるきっかけの一つです。

一方で、今回の十勝岳のレベル3は、美瑛や上富良野、十勝方面のすべてに避難を求めているものでもありません。

連休に出かける予定があるなら、出発する朝に気象庁の十勝岳情報を開き、次に自治体の規制、道路、予約先の順で確認してみてください。行ける場所と使える道を一つずつ確認してから出発する。それだけでも、現地で迷う場面はかなり減らせそうです。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「東区どさんこプレス」ハル

札幌生まれ札幌育ちのどさんこライターのハルです。地域情報メディア『東区どさんこプレス』で、暮らしに役立つ地元情報を発信しています。

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