最近は、ニュースなどで「義務教育学校」という言葉を聞くようになりました。私が学生だった頃には聞かなかったような気がして、札幌市のサイトで調べてみました。
調べてみると、義務教育学校は平成27年の学校教育法改正で制度化された学校種です。札幌市にもすでに開校している学校があり、これから開校を予定している地域もあります。
東区どさんこプレスのエリア担当ライター、ハルです。学校名だけを見るより、「今ある学校なのか、これからできる学校なのか」「自分の子どもの指定校や進学先と関係するのか」を順番に見たほうが整理しやすいと感じました。
今回は、札幌市で開校している義務教育学校2校と、今後予定されている2件を時系列で見ながら、保護者が確認しておきたい通学や入学・転入の情報まで見ていきます。
札幌市は現在2校、今後2件が予定
2026年9月時点の札幌市の公式情報では、市立義務教育学校として福移学園と定山渓学園が開校しています。このほか、真駒内地区と厚別南・青葉地区で義務教育学校への改編が予定されています。
| 開校年度 | 改編の対象として示されている学校 | 学校名・状況 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 福移小学校・福移中学校 | 札幌市立義務教育学校福移学園として開校 |
| 令和7年度 | 定山渓小学校・定山渓中学校 | 札幌市立義務教育学校定山渓学園として開校 |
| 令和9年度 | 真駒内桜山小学校・真駒内中学校 | 札幌市立義務教育学校真駒内学園として開校予定 |
| 令和11年度 | 新札幌わかば小学校・青葉中学校 | (仮称)厚別南・青葉地区義務教育学校として開校予定 |
表だけを見ると4校あるようにも見えますが、現在開校しているのは2校です。残る2件は今後の予定なので、開校年度だけでなく、その後の札幌市や学校からの発表も合わせて見る必要があります。
「小中一貫した教育」と義務教育学校は同じではない

もう一つ最初に分けておきたいのが、「小中一貫した教育」と「義務教育学校」です。
札幌市では令和4年度から、すべての市立小学校と中学校で「小中一貫した教育」を実施しています。小学校と中学校の教職員が連携し、9年間を見通して子どもの学びや育ちを支える取組です。
札幌市の保護者向け資料では、「9年間の学び」「子どもの育ち」「小中の教職員」「学校・家庭・地域」という4つのつながりから説明されています。
一方、義務教育学校は、小学校段階から中学校段階までの9年間を一つの学校として運営する学校種です。そのため、札幌市全体で行っている教育の取組と、学校そのものの種類は分けて考えると分かりやすくなります。
福移学園は開校済み、小規模特認校でもある
東区の福移学園は、福移小学校と福移中学校を改編し、令和5年度に開校しました。
ここで保護者として知っておきたいのが、福移学園は札幌市の「小規模特認校」でもあることです。通常の指定された通学区域とは別に福移学園への新入学・転入学を希望する場合は、一定の条件があります。
福移学園が2025年7月に公開した案内では、新入学や転入学の前に、本人と保護者による学校見学、関係書類の提出、校長との面談などが必要とされています。希望すればそのまま入学できるという仕組みではありません。
通学時間は1~3年生40分、4~6年生60分がおおむねの目安
入学や転入を考える家庭にとって、特に気になるのが通学条件です。
- 1~3年生:自宅から学校まで片道おおむね40分以内
- 4~6年生:片道おおむね60分以内
- 7年生以上:通学可能な範囲
ここでいう時間は、バスや地下鉄に乗っている時間だけではありません。徒歩や乗り継ぎにかかる時間も含み、通勤・通学のラッシュ時や積雪寒冷期も考えるよう案内されています。
札幌で毎日通うことを考えると、地図上の距離よりこちらのほうが現実的な判断材料になりそうです。夏なら間に合っても、雪の日に同じ時間で着けるとは限りません。
また、案内では所定の時間内に自力で安全に通学できることが第一の条件とされ、保護者による送り迎えは原則禁止とされています。入学を考えるときは、自宅からのルートを朝の時間帯で調べ、冬場まで含めて続けられそうかを考えたいところです。
特認入学は1年以上の通年通学が前提で、学校の案内では9年生からの転入は受け付けていないとされています。募集対象や定員、受付期間などは年度によって変わる可能性があるため、実際に検討するときは福移学園の最新の募集案内を確認してください。
定山渓学園も令和7年度に開校
定山渓学園は、定山渓小学校と定山渓中学校を改編し、令和7年度に開校しました。
福移学園と同じように、すでに開校している学校については、学校名だけでなく、通学区域、転入学、学校生活などを各校の最新案内で確認するのが確実です。
義務教育学校といっても、入学や通学の条件まですべての学校が同じというわけではありません。福移学園の小規模特認校制度のように、その学校ならではの条件がある場合もあります。
真駒内学園は令和9年度に開校予定
真駒内桜山小学校と真駒内中学校は、令和9年度から札幌市立義務教育学校真駒内学園へ改編される予定です。校名はすでに「札幌市立義務教育学校真駒内学園」に決定しています。
ここでは、表に載っている再編対象の2校だけを見て判断しないほうがよさそうです。札幌市の案内では、真駒内学園に進学予定の児童生徒は、真駒内中学校、真駒内桜山小学校、駒岡小学校の3校に在籍していると説明されています。
つまり、自分の小学校名が「再編される学校」として載っていなくても、進学先として関係する場合があります。
- 真駒内地区で確認したいこと
-
現在通っている小学校だけでなく、指定されている進学先、開校年度、通学区域、開校までの学校生活に関する最新の案内を確認します。
厚別南・青葉地区は令和11年度を予定
新札幌わかば小学校と青葉中学校は、令和11年度から義務教育学校へ改編される予定です。
札幌市は、新札幌わかば小学校の敷地に義務教育学校として新たな校舎を整備する予定としており、検討状況を公開しています。
2026年9月時点では、札幌市のページ上の表記は「(仮称)厚別南・青葉地区義務教育学校」です。令和8年度には校名決定についての検討も行われているため、正式な学校名は最新の公式発表を確認したいところです。
予定校は、開校年度が決まっていても、すべての内容が同時に確定するわけではありません。
自分の地域との関係は「学校名だけ」で決めない
今回調べていて感じたのは、自宅の近くに義務教育学校があるかだけを見ても、自分の家庭に関係するかは分からないことです。
真駒内地区のように、再編対象として名前が出ている学校以外から進学するケースもあります。福移学園のように、通学区域を越えて入学できる一方で、特別な条件が付いている学校もあります。
- 現在通っている小学校と指定校
- 進学予定の中学校
- 義務教育学校への改編予定年度
- 通学区域や入学・転入に関する条件
- 実際の通学時間と交通手段
特に転居先を探している家庭なら、「家から一番近い学校」だけで考えず、住所に対応する指定校と進学先まで確認しておくほうが安心です。
予定校は年度と公式発表を分けて見る
新設や再編の予定校は、開校年度が示されていても、校名、校舎、通学区域、学校生活の細かなルールまで一度に決まるとは限りません。
現在の小学校、指定されている中学校、再編予定の学校との関係を確認します。再編対象として名前が出ていない学校から進学する場合もあります。
開校年度だけでなく、校名、校舎、通学区域、入学や移行時の扱いについて、札幌市や学校の最新のお知らせを確認します。
すでに決定している内容と、これから発表される内容を分けておくと、次に何を確認すればよいか分かりやすくなります。
特に真駒内地区や厚別南・青葉地区に関係する家庭は、以前に見た資料だけで判断せず、公式ページの更新日も一緒に見ると情報の取り違えを減らせます。
学校生活の細部は各校の案内で確認する
義務教育学校になると聞くと、制服、部活動、行事、登下校の方法なども気になります。ただ、こうした内容は学校や開校準備の進み方によって決まる時期が違います。
福移学園を調べても、学校の種類だけでは分からない入学条件や通学条件がありました。予定校についても、今ある情報だけで将来の学校生活を決めつけず、必要な時期に学校と札幌市の案内を見直すのがよさそうです。
まずは学校名、進学先、通学時間を書き出してみる
まずは、お子さんが現在通っている小学校と、進学予定の中学校を書き出してみる。そこから義務教育学校への再編予定があるか、通学区域や入学条件がどうなっているかをたどると、自分の家庭に関係する話か見えやすくなります。
わたしも今回、最初は「札幌市に義務教育学校はいくつあるのだろう」というところから調べ始めました。ただ、福移学園の資料まで読んでみると、保護者にとっては学校の数より「実際に通えるのか」「入学するには何を確認するのか」のほうが気になる情報かもしれません。
特に通学は毎日のことです。学校名と年度を確認したら、最後に自宅からのルートや所要時間まで見ておく。それだけでも、義務教育学校の情報を自分の家庭に引き寄せて考えやすくなります。












